エブリデイ★ランニングライフ

Column

大会に出られなくなったみなさんに。モチベーションの維持方法やトレーニングについてお教えするコラム

エブリデイ★ランニングライフ

エブリテイ★のランニングを楽しもう

マラソンの練習は、少しずつでも身体を動かすことが大切です。
「エブリデイ★ランニングライフ」を過ごす人へのアドバイス

アドバイザー 上谷 聡子(ウエタニ サトコ)
アドバイザー 上谷 聡子(ウエタニ サトコ)

2009年に神戸学院大学大学院人間文化学研究科博士後期課程(人間文化学)を修了し、
2020年4月から神戸学院大学スポーツサイエンスユニットの准教授。
市民ランナーの指導に10年以上関わりながら、自身も市民ランナーとして各地のマラソン大会に参加。
第1回神戸マラソン優勝(2時間40分45秒)。自己ベストは、2時間33分55秒(2009年・北海道マラソン)。

コラムに合ったイラストを、私のゼミ生である神戸学院大学スポーツサイエンスユニット2年次生の南茉里奈さんが書いてくれています。爽やかなイラストも一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。

8月.暑い夏を少しでも快適に走るために

コロナによる影響で、今秋開催予定だった多くの大会における延期や中止が決まりました。そして、みなさんと同じように、私も楽しみにしていた第10回神戸マラソンも延期。それでも、「来年開催予定の神戸マラソンを走りたい!」という想いをつないで、今もボチボチと走り続けています。みなさんは、どのようなランニングライフをお過ごしでしょうか。大会がなくなったことで走ることを止めてしまうと、ランニングを再開した時がとっても大変です。少しずつでも身体を動かしておくことが、いつか開催される大会を楽しく走るためにも大切。このコラムを読むことで、「走ってみようかな」という気持ちになってもらえれば、と思っています。短い間ですが、よろしくお願いします。

8月.暑い夏を少しでも快適に走るために

とはいっても、暑い8月。外でただ過ごすだけでもしんどい、高い気温や湿度が続いています。そんな環境で、少しでも快適に走るための工夫として私が始めたのが、手のひらを氷で冷やしながら走ること。昨年、酷暑の中で開催された世界陸上選手権50km競歩で金メダルを獲得した、鈴木選手が実践していたことの一つです。手のひらを冷やすことで大量の血液が冷えて体内に戻り、その結果として体温が下がるという、東京五輪の酷暑対策へ向けた研究成果の一つでもあったそう。
もちろん冷やしすぎはよくないため、「ひゃー!冷たー!!」となった時点で、氷は側溝へ。簡単にできる暑さ対策として、私も活用しています。少しでも快適なランニングに、そして、熱中症対策としても有効な「手のひらに氷」。試してみてはいかがでしょうか。

9月 靴の裏、チェックしてみませんか?

最近、新たに気が付いたことがあります。それは、私が普段歩いている時のフォームの悪さ!ランニングをしているみなさんは、走る時のフォームを意識することは多いと思います。ですが、普段の歩き方はどうでしょうか。
「ランニングフォームにもつながるから、普段の歩き方は大切」だと認識してはいるものの…先日たまたま、数年履いているスニーカーの裏を見て驚きました。理想とは程遠い、スニーカーの裏側の削られ方!穴が開きそうなくらい踵部分が大きく擦り減り、かつ、つま先部分は外側が削れていました。ここから推測すると、「後ろ重心で足を地面に擦りながら、ガニ股気味で歩いている」のが、私の歩いているフォーム(思い当たるふしはあったので…大いに反省しました)。これは、ランナーとしてあまりよくない歩き方をしていることになります。

9月 靴の裏、チェックしてみませんか?

理想的なフォームで歩けていれば、かかと部分のやや外側を含めた全体がある程度擦り減り、つま先部分は親指付近が削れるはず。それを目指して、新しく購入したスニーカーで「正しいフォーム」を意識しながら歩くようにしています。みなさんもぜひ一度、普段履いている靴の裏をチェックしてみて下さい。そこから、新しい発見や気づきがあるかもしれません。それを、普段歩くときの意識に活かしてみてはいかがでしょうか。私も、理想的な靴裏の減り方を目指して頑張ります!

10月 体重との付き合い方

やってきました、食欲の秋!そんな食欲の秋に気になってくるのが、体重ではないでしょうか。でもみなさん、体重を過大評価していませんか?今回は、そんな体重との付き合い方をテーマにお話しします。
体重は、体内における水分量の変化を表しています。例えば「汗をかいて水分が体外へ排出されることで、体重が減った」「食べ物(特に炭水化物)をたくさん食べて、体重が増えた」など。これらのシチュエーションは、みなさんにも身に覚えがあるはずです。「ランニングして汗をたくさんかいたら、痩せた~♡」「お正月に食べ過ぎて、太った…」などなど。しかし、これは体内の水分量が一時的に変化しただけ。体脂肪の増減があったわけではありません。短期間での体重の変化を「痩せた」「太った」と捉えず、それまでの行動が水分量(体重)の変化につながっていると考えるようにしましょう。そんな体重との付き合い方におけるおすすめは、2~3か月間の推移を見ること。もしくは、数年前の体重から現在の体重がどうなっているか、把握することです。長い目で見て、体重が減ったり増えたりしているかどうかのチェックを、体型評価の指標の一つとして下さいね。

10月 体重との付き合い方

最後に、ダイエット目的でスポーツの秋を始めたみなさん。体重計に乗る機会が増えてくるかと思うのですが、毎日の数値に一喜一憂しないように気を付けましょう!運動を始めた効果が見えてくるには、3か月程度は必要です。「体重や体型に変化がないから、運動やーめた」とならずに、ぼちぼちと続けることが大切。爽やかな気候の中で体を動かす気持ち良さを感じることが、スポーツの秋における醍醐味の一つだと思っています。今年は「体を動かすって、気持ち良くて楽しい!」と感じることをスポーツの秋・最大の目的にして、体重とは長期的な視点でうまくお付き合いをして下さいね。私は、食欲の秋を思う存分満喫できるように、秋の爽やかな気候を楽しみながら「たくさん走ってたくさん食べる!」でいこうと思います。

11月 ランナーにおすすめ「マラソンレシピ」

食欲の秋、満喫していますか?先月のコラムでも書きましたが、「たくさん走って、たくさん食べる!」が私のモットー。エネルギー収支の大きい生活を理想形に、日々を過ごしています。
とはいっても、仕事が忙しくなったり心に余裕がなくなったりしてくると、おろそかになってしまいがちな食生活。「ランナーだから、しっかり食べなきゃ!」という気持ちは常にあるため、一般の人より食生活への意識は高いと思っています。が、それでも「作るのが面倒くさい…」となってしまうことが多々あって。疲れている時に栄養バランスの取れた食事を作るのって、なかなか大変ですよね。

11月 ランナーにおすすめ「マラソンレシピ」

そんな時に助けてもらっているのが、本学栄養学部の学生さんたちがランナーのために考えた、チーズを使った「マラソンレシピ」。これまでのレシピはHP上で公開されていますが、「簡単で美味しいおかず」から「一品で大満足!」なものだけではなく、「デザート」に「おにぎり」も。そして、今年も新たに考案されたマラソンレシピが今月に発表されます!例年のような紙媒体での配布はありませんが、HPからのダウンロードが可能になると聞いています。困った時のお助けレシピとして、みなさんのレパートリーの一つに入れてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、私のおすすめは「チーズおにぎり」なマラソンレシピたち。炭水化物だけになりがちな「おにぎり」にたんぱく質をプラスできる、お昼のお弁当としてよく登板するレシピです。もちろんその他のレシピも、学生さんのアイデアがたくさん詰まった、楽しくて美味しいレシピばかりです。より良いランニングライフを過ごすためには、食生活も大事に考えることがとっても重要。どんな状況でも作ること・食べることが楽しくなりそうなレシピたちを、食欲の秋にぜひ一度試してみて下さい!

12月 フルマラソンの楽しさ

今月で最後のコラムとなる今回は、「フルマラソンの楽しさって?」を改めて考えてみたいと思います。私も聞かれることが多いのですが、フルマラソンに取り組んでいるみなさんも「何が楽しいの?」と聞かれることが度々あるのではないでしょうか。「タイムの更新」「達成感」「大会後に仲間と酌み交わすごほうビール」「旅ラン(旅行+ランニングの造語)」等が挙げられると思います。
ただ、最初に書いた「タイムの更新」は、フルマラソン歴が長くなればなるほど、楽しさの理由からは外れてきてしまいます。というのも、始める年齢にもよりますが、一般的にタイムが伸びるのは開始後10年くらいまでと言われているからです。つまり、フルマラソン歴が10年以上になってくれば、「タイムの更新」が楽しさになることは厳しくなってくることに。ちなみに、私のフルマラソン歴は19年。かなり昔に、「タイムの更新」ができる楽しさは終わってしまいました。走っても走っても、タイムは遅くなるばかり。もちろん、練習量や質が足りていないことが原因の一つでもあるのですが、それでも大会のたびに苦い思いばかりをしているここ数年でした。

12月 フルマラソンの楽しさ

ですが、今年はコロナ禍。神戸マラソンをはじめ、多くの都市型マラソンが軒並み中止となりました。最初は「今年はフルマラソンを走らない」と少しホッとしたものの、神戸マラソンなく迎えた年の瀬に、なんだかモヤモヤとしている自分に気が付きました。「このモヤモヤの原因はなんだろう」と走りながら考えた結果、辿り着いた答え。それが、大会を通じて感じられる「非日常」を今年は一切体験できていないこと。そこに、モヤモヤの原因がありました。
都市型マラソンでは、普段は絶対に走れない公道をランナーで独占させてもらいます。また、沿道にはたくさんの地域住民が応援に訪れ、見ず知らずのランナーを力いっぱい応援してくれます。ランナー間では、フィニッシュを目指す同士としてまったく知らない人との不思議な連帯感が生まれてきます。これらは、日常生活でまず得られない「非日常」の世界。それらがなくなった今年、私のフルマラソンの楽しさは、苦い思いも含めた「非日常」感を味わえることにあったのだと思い至りました。来年以降、都市型マラソンが開催できるかどうかはわかりません。ただ、なかったことで気が付くことができた私なりのフルマラソンの楽しさは、これからのランナー人生で大切にしようと思います。そして、いつかどこかでみなさんと「非日常」の時間を共有できる機会があることを楽しみに、これからもぼちぼちと走り続けます。

最後に、これまでのコラムイラストを描いてくれたゼミ生の南茉里奈さんからの感想をご紹介します。「今回、イラストを描かせて頂き、自分にとってとても良い経験になりました。コロナ禍で大半のマラソン大会が中止となってしまいましたが、コラムのイラストを見ることで、少しでも元気になって貰えたらと思います。ありがとうございました。」このイラストのように、来年はランナーのたくさんの笑顔が青空の下で咲き乱れますように!5か月間、ありがとうございました。

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